生まれ変わってもキミが好き【完結】
突然の出来事に、呆然としていたら。
泣きそうな声でそう言われて。
ハッとして顔を上げた時には、清春の背中が離れ初めていた。
「きよ、はる……?」
あたしの呼びかけに振り返ることもなく、清春は去っていった。
幼なじみが消えていった方を見ながら、そっと唇に手をやった。
清春の唇の感触が、残ってる。
強く、一瞬で跡を残して、離れていった唇。
キスをしたんだ。
清春とキスを。
「おーい、リン? ……どうした?」
そのあとしばらくして、芽衣子が様子を見に来てくれるまで、
あたしはその場に呆然と立ち尽くしていた。
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