生まれ変わってもキミが好き【完結】






休み明けすぐにあった、課題テスト。

その答案用紙が続々と返却されてくる中、あたしはどんどん落ち込んでいった。




「凛~? どうしたの。また点数悪かったの?」


「前のテストはわりと良かったのにねぇ」




休憩時間、机に突っ伏していたあたしに、ユキちゃんとアリサが声をかけてきた。


気の毒そうに言われて、ますます凹むよ。




「数学また赤点だった……」


「えー。前回は平均取れてたのにぃ?」


「前回のが奇跡だったってことか~」




失礼な!


でも確かに、前回の点数は奇跡だった。

深田くんという爽やかな神さまがくれた奇跡だったんだよ。



なんとか二桁の点数はとれてるけど、お母さんにまた怒られちゃうなあ。




「あらら。また点数落ちちゃった?」




そこに、深田くんが入ってきて、机の上のあたしの答案をのぞきこむ。

そして励ますように、肩を叩いてきた。




「どんまい! 次があるさ~。また出るとこ、俺教えるし」




優しい……!


でもいまはその優しさが、ささくれ立った心にしみて痛いよ。

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