生まれ変わってもキミが好き【完結】
「いいよ、恭次は教えなくて。俺が教えるんだから」
「うーん。清春の教え方って、頭良い奴の教え方だからな~」
「……なんで? 頭良くて問題あんの?」
清春もくわわって、あたしの後ろで軽い言い合いが始まった。
あの……しばらく放っておいてほしいんだけどな。
これでも結構落ち込んでるんだから。
「ちょっと凛~! 深田くんに勉強教えてもらったの?」
「いつのまにぃ」
ああもう、ややこしいことになってきた。
あたしは思いきり立ち上がって、逃げ出した。
「トイレ行ってくる!」
「こらぁ! 逃げるなー!」
ユキちゃんとアリサの声には聞こえないフリをして、あたしは教室を飛び出した。
って言っても、次の授業まであと5分くらい。
本当にトイレ行って、時間潰そう。
教室から少し離れた場所のトイレを使って、出てきたら。
廊下の向こうに、日下先生が1人で立っていた。