生まれ変わってもキミが好き【完結】
ずっとずっと、言えなかったけど。
生まれる前から
あなたのことが
誰よりも、好きでした。
だから、
「お幸せに!」
大きく手を振って、あなたの幸せを願った。
この役目は他の誰でもない、あたしのものだと思ったから。
日下先生はなかなか応えてくれなかったけど。
しばらくして、軽く手を上げてから、車に乗りこんでいった。
街灯の下で彼は、笑っていた気がした。
たぶん、きっと。
走り出す車。
遠くなっていくあなた。
ようやくいま、
心から願うよ。
幸せになってね。
「……バイバイ、るいち」