生まれ変わってもキミが好き【完結】


言えた。

言えたよ。



素直にならなかったことを、後悔したあの日。

生まれ変わってもまだ、悔み続けたけれど。



15年経って、やっと言葉にできた。




いいよね、神さま。

あなたの奇跡に付き合ったんだから、これくらいのご褒美、もらったっていいでしょう?


いまさら文句言ったって、遅いんだからね。







これで、終わった。

『るいち』の後悔も、あたしの後悔も。


終わったんだ。







「ふ……っ」




ぽたり、ぽたりと。

涙がこぼれ落ちて。


それはすぐに大粒になって、アスファルトに染みこんでいく。






「わああああああああーっ!」





天を仰いで泣いた。


あの展望台からは、綺麗な星が見えたのに。

ここからじゃ、星なんか見えやしない。



せめて星にくらい、なぐさめてほしかったなあ。



いいよ、1人で泣くよ。

泣いて泣いて、すっきりして、また学校で笑うんだ。




寂しくなんて……。


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