生まれ変わってもキミが好き【完結】
日下先生もあたしも、あの時と同じ後悔を、繰りかえすところだった。
大切なことを思い出せて、本当に良かった。
「これで、良かったんだよ……」
この日のあたしの決断は、間違いじゃなかった。
そう心から思える日が、いつか来るのかな。
この深い深い傷が癒えて、優しい思い出になる時が、いつか……。
また溢れだす涙に顔を覆った時、
そっと背中から労わるように抱きしめられた。
「いまは泣いていいよ」
「清春……」
「大丈夫。凛は俺が幸せにするから」
だから安心して泣いていいよ。
耳にキスでもするように囁かれて、
たがが外れたように、あたしは泣いた。
この涙が止まった時が、
本当の終わりなんだと思った。
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