生まれ変わってもキミが好き【完結】
万年寝太郎のくせに、いまさら何を言ってるんだろう。
あたしが首を傾げると、清春は小さくため息をついた。
「知ってる? 凛はいつも俺を無気力人間だって言うけど、俺が普段だらけてるのには理由があるんだよ」
「へええ? 理由って?」
「凛がいつも元気すぎるから」
「はあ? なんであたしのとりえが、清春が無気力の理由になるのさ」
自分のダメなところを、あたしのせいにしないでほしい。
あたしがどれだけ清春の寝坊癖に付き合って、苦労してきたと思ってるのさ。
でも清春は、ちょっと偉そうに口の端を上げて笑った。
「凛の元気の底が尽きた時、凛を引っぱるのは俺の役目だろ。
だから俺はいつも、パワーをためてるんだよ」
「上手いことばっか言ったって、騙されないんだからね!」
あたしの元気の底が尽きる時なんて、そうそうないんだから。
どう考えたって、割に合わない。