生まれ変わってもキミが好き【完結】
あたしが望むのは、終わらずに続いていく明日。
保証のない明日を、
どうか清春にだけは、約束して欲しいの。
「バカだよねぇ、ほんと」
笑いながら呟いたその時。
道路を挟んだ向こう側に立つ白い教会の、鐘が鳴り響いた。
やがて教会から出てきた、純白の衣装に身を包む1組のカップル。
たくさんの人たちに囲まれて、
2人ともとても幸せそうに笑っているのが、ここからでも見えた。
よかった。
ちゃんと笑ってるね。
幸せそうに、心から笑ってる。
安心して、あたしはそっと、瞳を閉じた。
もう、涙は出てこない。
あたしの役目は、これで終わり。
過去の幼なじみの、未来を見届けたそのあとは。
あたしが未来をつかむ番だね。