生まれ変わってもキミが好き【完結】
ざわざわと騒ぐ生徒で溢れた、体育館。
ちょっと肌寒くて、スカートから出る脚をすり合わせる。
始業式するなら、体育館温めといてほしいよねぇ。
「また凛と同じクラスで良かったぁ」
「これで卒業まで一緒だね~」
「えへへ。あたしも嬉しい!」
朝会った、ユキちゃんとアリサ。
2人とまた同じクラスで、あたしもほっとした。
クラスには他にも仲良いコが何人かいる。
卒業まで楽しくやっていけそうだなあ。
「今回はあの清春くんも、一緒だしね~」
「え。ユキちゃんまだ清春のこと気に入ってたの? サッカー部の遠野くんが好きって、言ってなかったっけ?」
「それとは別なんだよね、ユキは。清春くんファンだから」
「そうなの~」
「あの寝ぼすけの、ファンねぇ……」
後ろの方にいる、清春を見る。
列から飛び出た頭が、すでにカクンカクンと揺れていた。
あいつはもー。
立ってまで寝るなんて、どんだけなんだ。