生まれ変わってもキミが好き【完結】






ざわざわと騒ぐ生徒で溢れた、体育館。

ちょっと肌寒くて、スカートから出る脚をすり合わせる。



始業式するなら、体育館温めといてほしいよねぇ。




「また凛と同じクラスで良かったぁ」


「これで卒業まで一緒だね~」


「えへへ。あたしも嬉しい!」




朝会った、ユキちゃんとアリサ。

2人とまた同じクラスで、あたしもほっとした。


クラスには他にも仲良いコが何人かいる。


卒業まで楽しくやっていけそうだなあ。




「今回はあの清春くんも、一緒だしね~」


「え。ユキちゃんまだ清春のこと気に入ってたの? サッカー部の遠野くんが好きって、言ってなかったっけ?」


「それとは別なんだよね、ユキは。清春くんファンだから」


「そうなの~」


「あの寝ぼすけの、ファンねぇ……」




後ろの方にいる、清春を見る。


列から飛び出た頭が、すでにカクンカクンと揺れていた。



あいつはもー。

立ってまで寝るなんて、どんだけなんだ。

< 45 / 372 >

この作品をシェア

pagetop