生まれ変わってもキミが好き【完結】
ユキちゃんにあきれたように言われて、むっとする。
別に興味ないわけじゃないもん。
あたしだって、恋とかしてみたいし。
14年生きてきて、初恋すらまだだけどさ。
みんなには変だって言われるけど、しょうがないじゃない。
清春と四六時中一緒にいるのがいけないんだろうな。
生まれた時から一緒だから、一緒にいるのが当たりまえになっちゃってるんだよね。
でも、いずれは清春にもきっと、彼女ができる。
たぶんあたしに彼氏ができるより、はやい。
そうなってからで、いいかな。
恋をするのは。
ああ、なんでだろ。
なんとなく寂しい気持ちになっちゃった。
「深田くんは、軽音部でギターやってるコ。
イケメンなのに気取ってなくて、笑顔が可愛いのぉ!」
「ちょうど清春くんの前に立ってるよ~」
言われて清春の前の男子を盗み見る。
そこにいたのは、確かにかっこいいコだった。