生まれ変わってもキミが好き【完結】
なんでなんだと考えているうちに、始業式が始まった。
校長先生のあいさつ、相変わらず長いなあ。
これは清春、確実に寝るね。
あたしまであくびが出ちゃうよ。
『――続いて、新任の先生方の紹介です』
ぼーっと聞いていたら、新任の先生の紹介になった。
そういえば、清春が言ってたっけ。
うちのクラスの副担が、新任だとかなんとか。
まあ別に、副担なんて、そんなに絡むことないから、関係ないっちゃないんだよねぇ。
去年のクラスの副担て、誰だっけ?
国語の森口先生?
ちがうな。森口先生は確か隣りのクラスの副担任だったはず。
原先生もちがうし……うーん。
『では次の先生、どうぞ前に』
あたしがまたどうでもいいことを考えていたら、
突然女子の、悲鳴に似た高い声が飛び交い始めた。
いままで以上に、一気に体育館が騒がしくなる。
『みなさん! 静粛に!』
司会の教頭先生が、禿げあがった頭まで真っ赤にして怒ってるよ。
なんだなんだとステージを見ると、
演台に、ダークグレイのスーツを着た、若い男の人が立っていた。