生まれ変わってもキミが好き【完結】
「そういえば、なんでリンは、あいつのこと変なあだ名で呼んでんだ?」
「あだ名? ……ああ。小さい時、言えなかったんだよね。ちゃんと名前」
「言えなかったって?」
「ほら、小さい時ってみんな、舌っ足らずでしょ? それがそのままあだ名になったの」
「へー。そういうこと」
「うん。……ああっ! パスパス! 危なーい!」
そのあと幼なじみが、ロスタイムギリギリで1点決めて。
あたしは自分のことのように、
いや、自分のこと以上に、うれしかった。
誇らしくて、しょうがなかった。
グラウンドの幼なじみが、こっちを見て。
不敵に笑って、Vサインをしてきたから、
あたしも同じように、笑って返してやった。
幼なじみがキラキラ輝いていて、なんだかその姿を見ていると、幸せな気分になった。