生まれ変わってもキミが好き【完結】


「そういえば、なんでリンは、あいつのこと変なあだ名で呼んでんだ?」


「あだ名? ……ああ。小さい時、言えなかったんだよね。ちゃんと名前」


「言えなかったって?」


「ほら、小さい時ってみんな、舌っ足らずでしょ? それがそのままあだ名になったの」


「へー。そういうこと」


「うん。……ああっ! パスパス! 危なーい!」




そのあと幼なじみが、ロスタイムギリギリで1点決めて。



あたしは自分のことのように、

いや、自分のこと以上に、うれしかった。



誇らしくて、しょうがなかった。




グラウンドの幼なじみが、こっちを見て。


不敵に笑って、Vサインをしてきたから、




あたしも同じように、笑って返してやった。


幼なじみがキラキラ輝いていて、なんだかその姿を見ていると、幸せな気分になった。


< 53 / 372 >

この作品をシェア

pagetop