生まれ変わってもキミが好き【完結】
気づけば彼と、
『るいち』……日下先生と、並んで廊下を歩いていた。
容量オーバーで、頭がまるで働かないや。
ぼーっと、隣りを見上げる。
背、伸びたんだね。
スーツなんて、似合うようになっちゃって。
そりゃそうか。
もう、28才? なんだもんね。
あはは、おじさんじゃん、おじさん。
あたしまだ、14才だよ。
まだ14才やってるんだよ。
それなのに
なんで1人で勝手に、おじさんになってんのさ。
ばか。
ばかるいち。
……だめだ、どうしよう。
『柏木リン』の記憶に、感情が引っぱられてく。
頭がガンガンする。
ちょっと、落ちつこうよ、あたし。
冷静になれ。
あたしは誰?
『柏木リン』じゃない。
小鳥遊凛でしょ!