生まれ変わってもキミが好き【完結】


日下先生と『るいち』は、別人かもしれないじゃん。


それか、前世の記憶なんて、あたしの脳みそが勝手にねつ造したもので、

全部パチもんかもしれないじゃん。


『柏木リン』なんて、いなかったかもしれないじゃん。



無理やり感がいなめないけど、そういう可能性もあるでしょ。


だってあたし、自覚するくらいバカだし。



バカなあたしの脳みそも、やっぱりバカだと思うんだ。


前世なんてものを、でっちあげちゃうくらいにさ。





「あの……」


「うん?」


「ええと、その」




こ、困ったな。

どうやって確認したらいいんだろう?


ガンガン痛む頭を押さえながら、考える。




『柏木リンて知ってますか?』

は、おかしいかな。



『ご家族の名前は?』

は、明らかにおかしいよね。



『出身中学は?』

って、なんの面接だ。


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