生まれ変わってもキミが好き【完結】
「ありがと……」
「凛。もう時間ヤバい。行こう」
「うん。じゃあ、先生。また」
「おー」
階段を上がるあたしに、日下先生は片手を上げて答える。
職員室に戻る気はないみたい。
あたしがいなくなったら、また煙草を吸うのかな。
なんとなく、吸ってほしくないなって、思った。
放課後に、また会いに来よう。
その時話そう。
あたしの気持ちも、伝えよう。
非常口から校舎に戻ると、思わずため息がもれる。
すごく緊張してたみたい。
肩ががちがちだ。
「凛?」
「んー?」
隣りを歩く清春が、ひょいと顔をのぞきこんでくる。
この銀髪、やっぱり見慣れない。
似合ってないこともないけどさあ。
「なんかあんの?」
「へ? なにが?」
「あの先生を見る凛、なんか変」