哀。愛
他の人も片づけをし始めている。
あまり混雑するのも嫌いなので、わたしも教室から出た。
9月下旬。吹いてくる風も冷たさを増し、少し肌寒く感じた。
わたしと同じ方向の人は同じ中学校の人ぐらいしかいない。
しかし今日は委員会があったので同じ道の人はもういない。
「寒くなってきたな。」
一人だと、余計寒さを感じる。
早く帰ろっと。
そう思った時。
「柏木。」
私を呼ぶ声がした。誰だろうと振り返ると、そこにはあの人がいた。
「仲田くん!!どうしたの?」
「どうしたもこうしたも、一人で帰るんだろ?だったら一緒に帰ろうかなって思って。」
「え!でも仲田くんの家って逆方向じゃないの?それに、私一人でも帰れるよ。」
「いいの、いいの。俺こっちに用事あるし。それに一人じゃ危ないだろ。最近物騒だし。」
そんな事気遣ってくれていたなんて。仲田くんはとことん人に優しい。
その優しさを独り占めできたらいいのになぁ。いやいや。まだ好きと確定したわけじゃないし。
あまり混雑するのも嫌いなので、わたしも教室から出た。
9月下旬。吹いてくる風も冷たさを増し、少し肌寒く感じた。
わたしと同じ方向の人は同じ中学校の人ぐらいしかいない。
しかし今日は委員会があったので同じ道の人はもういない。
「寒くなってきたな。」
一人だと、余計寒さを感じる。
早く帰ろっと。
そう思った時。
「柏木。」
私を呼ぶ声がした。誰だろうと振り返ると、そこにはあの人がいた。
「仲田くん!!どうしたの?」
「どうしたもこうしたも、一人で帰るんだろ?だったら一緒に帰ろうかなって思って。」
「え!でも仲田くんの家って逆方向じゃないの?それに、私一人でも帰れるよ。」
「いいの、いいの。俺こっちに用事あるし。それに一人じゃ危ないだろ。最近物騒だし。」
そんな事気遣ってくれていたなんて。仲田くんはとことん人に優しい。
その優しさを独り占めできたらいいのになぁ。いやいや。まだ好きと確定したわけじゃないし。