恋しても、愛しても、夢は見ないから

…降ってきたか。


夕方頃から雲行きが怪しくなって、
とうとう空から雨粒が降ってきたのは
商談を終えてちょうど駅に着いた頃だった。



バス停に向かって歩く途中で
男子高校生の集団が通りすぎて言った。



その中に一際目立つ
モデルみたいな男の子がいた。



……どこかで……。



思い出せずに考えていると、



その男の子は集団から外れると
少し小走りに前方にあるマックの方へ向かっていった。



< 112 / 119 >

この作品をシェア

pagetop