First☆love
Ⅰ.出会い
......入学式
ここはどこ?
私は誰?
な~んてやってる場合じゃない!!
本当にここはどこなの?!
どうしよ…
迷っちゃったよ…
んもぉ…この学園広すぎなんだから
私は周りを見渡しながら歩いていた。
今日は大事な入学式なのにこともあろうに、遅刻…プラス迷子…。
もぅ9時だよ…
式始まっちゃったかな…。
私は近くのベンチに腰を降ろして休んだ。
もぅやだ…。
いつも…いつも迷って…。
はぁ…
やだ…泣けてきたよ…。
グスッ
「はいこれ。」
私の目の前には青いハンカチが差し出されていた。
「…へっ?」
「これで涙を拭くといいよ。」
ん?
いやそうじゃなくて…。
「…誰?」
「…一応君の先輩…かな。」
「ありがとうございます…。」
私はハンカチを受け取り涙を拭いた。
「どうしたの?なんかあった?」
「…いぇ…ただ…体育館がわからなくて…。」
「えっ?」
あっ…今馬鹿にされた気分…。
泣き止んだ涙がまた溢れ出してきた。
「あっ…ご…ごめん…汗゛」
「グスッ…ぃえ…いぃんです。どうせ私は方向音痴ですから…。」
「っ~…ごめんって!だ~もぉ…女が泣いてるのなんて相手したことないからどうしたらわかんねぇんだよ!!いい加減泣き止め!!」
「ふぇ?」
馬鹿に…してたんじゃ…なかったんだ。