First☆love
「さぁ撮影始めましょうか!」


お母さんの一言で撮影が始まった。


「えっ…美優さんがまだなんじゃ…。」


「私ならここです…。」


俺の目の前には人間とは思えないくらい綺麗な人がいた。



膝丈ぐらいの淡いピンク色のワンピースに、白いヒール…そしていつもは、お団子に結んでいる髪の毛は軽く巻いていた。

化粧も薄くしてあって…



綺麗だった…。


まるで…女神…。



「あっ…あの…そんな見られると…恥ずかしいです…。」



「あっ…悪い…。」


「い…いえ…///」

顔を真っ赤にして目を逸らす君…その仕種の一つ一つが…可愛い…





「さっ美優そこに立って…。」

「は…はい。」


俺から離れていく君を見るとなんだか切なかった。



「はぁい笑って?」


パシャッ!
パシャッ!パシャッ!!


「ん~今日はいつにもまして可愛いねぇ!」


カメラマンは美優を何十枚も撮って行った。


「君も一緒にどお?」


「えっ…俺ですか?」

「そっ!君と美優ちゃんのツーショットで雑誌に…ど?!絶対売れると思うんだけどなぁ…。」

「ちょっ…やめて下さい!雅章先輩はそんなつもりで連れて来たんじゃないんです!」


「俺はいいよ。」


美優と一緒に写真だなんて願ってもないことだ。



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