First☆love
私がぼぉっとしていると何かが聞こえた…。


「危ない!」

「えっ?」

野球部員の声も虚しく、私ははその場に倒れた。


な…にが…起こった…の?


ドサッ…。


「美優っ!美優っ!」


遠くで雅章先輩の声が聞こえる…。


幻聴かな…。


「美優っ!」

幻聴…じゃない…


私が目を開けるとそこには心配そうに見ている、雅章先輩がいた。


「先輩…私…。」


「大丈夫…。ボールが頭に当たって、倒れたんだよ。」

それでか…頭がずきずきする…。


「これ持って部室に行って休んでろ。」


先輩が差し出した冷たい氷…。


「あ…ありがとうございます。」

私は氷で頭を冷やしながら、部室へ向かった。


一人だと…ちょっと寂しいかも…。


う~…痛いょ…。


私は横になって氷を当てていた。




















ん?



大きい背中だな…。




ってあれ?!


「ま…雅章先輩??」

「こら暴れんな!落とすだろおが!」

「は…はい…すみません…。」





私は雅章先輩におんぶされていた。



先輩の背中…暖かい…。



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