First☆love
あぁ…



好きだと気付いた次の日から振られちゃうのかぁ…。


愛美ちゃんが言った二文字の言葉が頭に浮かぶ。





『告白』








無理だ。







振られるとわかってるのに、告白なんてできる訳じゃないもん。





ガラッ



「「…あ。」」




保健室から出てきたのは、雅章先輩と朔也先輩だった。






「…み…美優…。」



先に声を出したのは、私が好きな人…雅章先輩だった。




今はできれば会いたくなかった。




それでも胸の鼓動はドキドキしている。





こんなにも雅章先輩が好きなんだって主張している。




「…み…美優…今の聞いてた?」





やっぱり好きな人って秘密にしたいんだよね…。






「……いえ…聞いて…ない…です。」



私はこれでもかってくらいに動揺していた。






「…み…美優…ちゃん。」



朔也先輩が何か言いたそうだったけど、私は聞きたくなくて、逃げ出してしまった。






雅章先輩…



いや…嫌…。



私以外は見ないで…。
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