君の瞳に魅せられて ***春日の恋***
この日俺は、ちょっとした仕掛けをして


菜々美と2人になる時間を作った。


折角、準備しておいたのに、部長の話が長くて、


菜々美が帰ってしまうかと焦ってラボに戻るとまだ菜々美は残っていた。

「終わりそうか?」

と白々しく聞く。


「後10分後のデ-タ取って最後です。まとめたら帰れるかと。」


「うん分かってる、わざとその指示書菜々美に渡したから。」


「わざと?」


「菜々美と話したかったから。今は、社内で個人的に話すのまずいだろ。

 この部屋でなら普通にいいかなあと思ってさ。

 これで、菜々美のお守役卒業かと思ったらなんかさ

 ちゃんと話しておきたいなと思って職権乱用!!」


「お守役って、私は子どもか?ひどいなあ。」

呆れかえった菜々美の顔を見ながら、

これがさいごのチャンスだと。

想いをすべて打ち明けると決心した。

休みの間中そのことを考え、

どう言ったらいいか準備してきた。


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