君の瞳に魅せられて ***春日の恋***
「いいんじゃない、菜々美の好きにすれば。」
郁人が普通にOKを出したので、お互い名前で呼び合う仲になれた。
「でも、分かってるよね菜々美は俺のだから。」
郁人がジロッと睨んで釘を刺した。
「郁人、春日はもてるんだから、そんな心配ないよ。ねっ?」
二人して、俺に釘さしてるよね、今!!
分かってます。多くは望まないから傍に居させて。
「まあね、俺がその気になって落ちない奴はいないからなあ!
そんな面倒なことにはならないよ。
菜々美惚れるなよ!」
この日から俺たちは親友になった。
好きな子が親友ってけっこうキツイなあ、
でも、明らかに俺の横恋慕なわけだし。
この位置は今の俺が許される一番近いポジションだろう。
帰りがけに菜々美が
「誕生日って知らなくてプレゼント用意できなくてごめんなさい。
良かったらこれ貰って、友達になった記念も兼ねて。
今度はもっといいものあげるからね。」
自分の携帯についてるストラップをはずして手渡した。
「サンキュ-」
と言って受け取った。
菜々美とずっと一緒に居たストラップ、スゲ-嬉しい。
やばいよ菜々美お前ってツボ抑えすぎ。