学園王子と地味子Love
「イヤァ!」

駄々こねられても・・・。

「あぁ!和奏!見て見て!!王子だよ?」

留千亜の指差す方を見る。

わぁっ・・!

目の前に、私の憧れの人。

宝生 肇 ホウショウハジメ

カッコいいなぁ・・・、宝生さん。

宝生さんは、学校内で、王子と呼ばれる程。
私なんかには、手さえ届かない、雲の上の人。

「カッコいいけど、あたしは、綾クン一筋!」

隣で留千亜の一声。

いいなぁ・・・。
私は、彼氏がいた事なんて、一度だってない。

留千亜の彼氏もそこそこカッコいいし・・・。

私は、願いが叶うならば、宝生さんみたいな人がいい。

「あんま、理想を高くしても、良いことないよ?」

留千亜・・・。
それを言わないでよ・・・。

自分でも分かってる。
地味な私は、彼氏が居たら、それだけで、感動モノだ。
だけど、理想が高すぎて、彼氏なんて、全く出来なかった。

だけど、宝生さんみたいな、完璧な人がいい。
そう思ってしまうのは、“宝生さんみたいな人”じゃなくて、“宝生さん”が良いからなのかも知れない。

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