spiral
風の周りにまた覇気が纏う
けど、さっきとは比べ物にならないくらい弱まっていた
「無理をしない方がいいですよ、真田風。」レミエル様はただ冷静に風に告げた
「もう全てが遅すぎたのです。私の目的は…君の記憶なのですから、箙亜未。」
「…えっ?」一瞬、反応が遅れた
今
レミエル様は…何て?
「無駄な存在が全て抹消された新たな世界を治める為には、私も新たな力が必要になる…。昔から、天使の記憶…心を取り込めば魔力が格段に上がると言い伝えられています。
そして私は、君の心を選んだ。」
レミエル様の怖い瞳が
私と交わった
「っ…!」咄嗟に、冷や汗が流れる
怖い
本能的にそう感じた
「人間、魔物、天使…全ての種族との関わりを持ち、尚且つ友情以上の気持ちを抱く者。これ以上に素晴らしい人材は他にいない。
これをゴールとして、私は今回の計画を練りました。」