spiral
「風!!」風は俺達に背を向けた
「今回の事件と、障気…この二つが何か関係あるのかもしれない。
それに、大切な地上を…護るために。」
「…。」何も言えなくなった
地上と天界も、危機に迫っている
それは、紛れもなく事実で…
「…私も、同じ過ちを繰り返さないために。もっと、強い自分になるために…天界に行く。」
「…風、亜未…。」俺は二人から視線を反らした
もう、決めたんだな?
「約束しよう、二人とも。」
風の言葉に、俺は顔を上げた
「事が終わったら、必ず…ここに帰ってくる。…別れるのは、少しの間だけだ。」
ニッ、と風は笑った
「…うん。」亜未はそう言って、ポケットからあるものを取り出す
桜型の、お守り
「必ず、また会える…。私はそう信じてる。」
離ればなれになっても、また会えるように
その言葉を俺は頭に浮かべて
「あぁ…。」
永遠の別れじゃない
すぐに、また俺達は会える
「…いってらっしゃい。」
俺は、お前らを…ずっとここで待ってるからな?