spiral
†Fuu’s side†
「真田。」
掛けられた声に
俺はゆっくり振り返る
「…峯岸さん。」
峯岸さんは俺の隣に並んだ
「ついにだな。」
「ハイ。…でも、塞いだらいいだけですもんね?」
俺達が居るのは、禁断の森の中
数十人の上級魔物と、数人の魔族が集まって歩いている
目的は…只1つ
地底の穴を塞ぐこと
それが、俺達に課された義務
それさえ上手くいけば、地上も天界も危険に晒されることはないし
大地や亜未と…また変わらぬ日々が来る筈だ
「塞ぐだけ、か…。それだけならいいんだけどな。」
「えっ?」