spiral
◆第3章◆
絆
†Daichi's side†
「っ!!」
俺が避けたと同時に
右腕の袖が音もなく裂ける
瞬間、右腕から血が流れた
「…風。」
息を切らしている俺の目の前には
俺の知らない…風が立っている
…攻撃が早すぎて何も見えない
これが、魔族
魔界を治める力を持つ種族…?
「風、俺だよ…大地だ!わかんねぇのか?」
俺の言葉を無視して
一気に間合いを詰めてくる
「っ!」咄嗟に、俺は光の剣を出して
風の攻撃を受け止めた