小さな願い
「…可愛い」
中身を取り出すとさっきまで泣いていた顔が
一気に笑顔になった
「今はそれだけだ
ちゃんと俺がお前を支えられる男になったら
ここに指輪…はめてやるから」
美咲の左手をとって薬指にそっとキスを落とした
「亮…」
「俺と結婚してください」
真っ直ぐ美咲の目を見つめて言うと
「はいっ!」
そう言って抱きついてきた
「不安にさせて悪かった
そんな思いもうさせねぇから」
「うん!」
俺が一番愛した女
泣いて、笑って、喧嘩して…
そうやって過ごした高校生活も終わりを迎え
卒業をした
卒業を終え、何ヵ月か経ったある日