今日も刀を振りかざす
『ルゥに任せよう。あいつなら何とか出来る』
淡々と口を開く蒼夜を私は呆気に取られた様な表情で見上げる
するとそんな私の視線に気付いたのか、蒼夜は私にいつもの様なニッコリとした笑顔を見せた
本人は気付いてないのだろうか……
今…“ルゥ”って呼んだ事を…
蒼夜はいつもルゥのことを“ルゥちゃん”って呼ぶ
なのに、さっきは…“ルゥ”って呼んだよね
………使い分けてる?
……やっぱり蒼夜は謎が多い
…ドォンっ!!!
いきなり聞こえた大きな音に私は背筋をビクッとさせた
頭が現実に戻される
………そうだ、ルゥ!!!
ルゥが妖魔と戦っていたのを思い出し、急いでルゥの姿を探した
『あーぁ、楽しめそうもない』
後ろからルゥの声がして私は後ろを振り向く
―――ゾクっ…
『もっと俺を楽しませろよ、出来ないのなら………死ね』
ルゥは冷酷な笑みを浮かべ、言葉を吐き捨てた
私の心を恐怖が支配する
……私はあんなルゥ…知らない