今日も刀を振りかざす
―キョウside―
『それにしても…お前は蒼夜と口喧嘩が多いなぁ』
夜魅達が部屋から出ていき、俺はリクが持ってきたファイルを開きながら口を開いた
『それはキョウだって同じだろ?』
そう言いながらリクは俺の隣に寄る
嗅ぎ慣れたリクの匂いが俺の鼻をかすめた
……俺は香水に興味ないから分からないが、こいつはいつもシトラスの様な香りがする
『……香水か』
『あ?悪い、…臭かったか?ちょっと付けすぎたかなー?』
パッと俺から離れて自分自身の匂いを嗅ごうとするリクを見て、俺は鼻で笑った
香水も付ける人によって良さが変わってくる……か
『別に…お前の匂いは嫌いじゃない』
俺はそう呟いて手元のファイルに視線を落とした
『だったらいいんだけどさ?…でもお前、香水嫌いじゃなかったっけ?』
『嗅ぎ慣れた』
『………あっそ』
俺の答えにリクは嬉しそうに笑顔を浮かべた
俺はそんなリクを怪訝そうな表情で見上げる
何をこんなに嬉しそうなのか