今日も刀を振りかざす
『夜魅。行くぞ、神社に』
『あ、うん』
意を決した様に歩きだそうとする蒼夜を追おうと、私も歩みを進める
しかし店主に手を捕まれ、それは阻まれた
『だ、ダメだ!もうこれ以上…犠牲者を見たくはない』
店主の必死な訴えに私は困った様な表情を浮かべる
店主の言っている事も分かる
身近な人が被害に遭ったんだろう……
だけど…私も仕事だ
ここで何もせずに引き返す事は出来ない
しかし…たやすく私達の身分を明かす事も避けなければならない
『…俺達はその化け物を倒しに来ました』
『ちょっ…蒼夜!』
『…信じて下さい、俺達を。貴女の娘さんが安心して彼氏を作れる町に戻してみせますから』
ニッコリと優しい表情を浮かべ、蒼夜は店主に向かって告げた
……なるべく身分を明かすなって言われてるのに
まぁ……今回は仕方がないか