今日も刀を振りかざす


『……さすがだね。愛華ちゃん、この人相手に隠し事は無理みたいだよ』


槙が、まだ顔が赤い愛華の頭を撫でてため息を漏らす


『わ、悪かったわね!分かりやすくて!!』


『いや…愛華ちゃんが分かりやすいから隠すのは無理って事じゃなくて……痛い痛い!ごめん!そんなに怒って叩かなくても……』


『うるさい!槙のくせに生意気なのよ!!』


愛華の某アニメ「ドラ○もん」のスネ○みたいな反抗の仕方に蒼夜は思わず吹き出す


さっきの雰囲気はどこにいったのか…槙は元の、気弱な雰囲気に戻っていた


そんな様子を蒼夜は面白そうに、不思議そうに眺めている


『……夫婦漫才?』


『違うッ!!!』


即否定した愛華の言葉に蒼夜は我慢が出来ず、笑いだした


『否定早過ぎだろ、あんた……槙だっけ?さっきと随分、雰囲気が違うんだな?』


蒼夜が笑いながら槙に問う


『う〜ん…愛華ちゃんに危険が迫ったら守ろうとして…あんな雰囲気になるんだ。自分でもコントロールは出来ないみたい』


……特殊体質


誰かを守ろうと強く思うと、一時的に身体能力が上がる


なるほど…だから弱そうに見えるこいつがYGPの中で戦力分野なのか








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