今日も刀を振りかざす
すると槙は難しい顔をし、愛華は驚いた顔をする
まぁ…当然の反応か
蒼夜はそう思いながら軽くため息を漏らす
『幹部は蒼夜が知っている事を知らないだろう?』
『……だろうな』
『上層部は何故、蒼夜に話したのかな?』
『夜魅を守る為だよ。幹部の思惑は知ってる…幹部は世界の為に夜魅を捨てるつもりだろう?』
『…………っ!!?』
蒼夜の言葉を聞いて、一気に驚いた表情をする槙と愛華
『知らなかったのか…?』
『捨てるってどういう事!?…あの女が鍵だって事は知っていたけど……』
『知らないのならば幹部に聞けばいい……あいつらは夜魅を使い捨ての道具としか思ってないよ』
蒼夜は苦しそうな表情で地面を見つめる
そしてゆっくり口を開いた
『俺が夜魅を守る。夜魅は道具として利用される為に存在してないんだ…俺が夜魅の運命を変える』
蒼夜の揺るがない強い意思に槙と愛華は何も言えなくなる
『じゃあ…俺は戻るよ、夜魅に怒られるだろうしね。後…幹部に報告するならすればいいさ、スパイなんだろうから』
蒼夜はそう言い残し、颯爽と居なくなった
槙と愛華だけがこの場に残る