今日も刀を振りかざす




その瞬間―――…



ザシュッ……



何かが切られた音と……、



『のわぁぁぁぁぁぁぁっ!!!』


ルゥの叫び声が私の耳に届いた


『ルゥ!!!?』


私は慌てて顔を上げた


ルゥは俯いて、力強く手の平を握りしめている


その表情には怒りが見て取れた


『る、ルゥ…?』


私はルゥを見上げてもう一度恐る恐る名前を呼んだ


ルゥの足元にはルゥの大好物である、かりんとうが散らばっている


『……D1ランクだ』


私の上に覆いかぶさっていた蒼夜が立ち上がりながら、妖魔を見上げて静かに呟いた


どうやら…この馬鹿でかい妖魔がこの状況を招いたらしい……


アジトまで妖魔が来るなんて……


私は凰火を鞘から抜くために手をかける


『俺……か…と……』


その瞬間、ルゥが消え入りそうな声で何かを呟いた


私はルゥの方向を振り向く



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