とある夢追人の物語

1人の死

三年生の時に“音楽クラブ”と言うのに入ってたんだ。


何かするってクラブじゃなかったけど…
殆ど自由に楽器触ってたかな。(笑)


そこに、二組のクラスの子もいた。


その子は大人しくて、人見知りが激しくて自分から話せるタイプじゃなかった。

そして少し体格も良かったんだよね。


だから、二組内ではイジメられていた。


私は、そう言うの好きじゃないから音楽クラブの中では積極的に話かけた。


別に変わっている所なんてなかったし
素直でかわいかったんだよ!!


だから、素直に友達になりたいって思った。


「私ね、あのクラス怖いんだ」


そう聞いた時、「ついていくよ」って言った。


でも、彼女は首を振った。


そして、ある朝


彼女が階段の登った影から教室を眺めていた。


「おはよ!どうしたの?」
って声をかけた。


「教室に入れないんだ」


「一緒に行こう!大丈夫だから!」


でも、彼女は首を振った


「行こう?チャイムなっちゃうよ」


「いや」


「じゃあ、そこまで!」


「…」


彼女は少しずつだけど前に出た。


だけど教室の中から、1人の男子が


「おい、デブが来たぞっ」



そう教室内のみんなに呼びかけた。


その状況を私は、悲惨なものだと思わなかった。


だから、彼女と教室に入れるまで一緒にいた。そのうち先生が来てその子を連れて教室に入った。


「頑張って」


私は彼女にそう言った。


言わなきゃ良かった言葉だった。


それ以降彼女は、学校には来なかった。


そしてしばらくさて連絡網が回ってきた。

「亡くなりました」って電話。


そう、彼女がなくなった。
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