とある夢追人の物語
ゴシックな闇の世界
中学を卒業間近、学校を休んでいた私は勿論、成績なんてないから担任に「行ける学校はここしかない」って渡された。
その学校に、ユウも一緒に行くと聞かされた。
その時は、正直。会わない二年間でユウが変わったなって思ってたしこの学校の生徒が誰もいない所に行きたいって思っていて。
良い話には聞こえなかったんだけど。
隣のクラスの友達 ユミに先生から勧められた学校を言ったら、「私は通信もあるって言われて…」言った。
通信なんて制度の学校の意味がわからなくて。取りあえず、普通の学校に行かないと大学に行けないと言われたし、勧められた学校へ行く事にした。
メールで久しぶりに話して、ユウと同じ学校へ行く事を伝えた。
そしたら、ユウはめちゃめちゃ喜んでくれた。
「一緒に行けるの!?本当に?!?」って。
それからまた、あの頃みたいに家を行き来して卒業までの何週間かを遊んだり、話したり…
「学校また一緒に行こう?」その時の精一杯の誘いの言葉にユウは「いいよ」って言ってくれた。
「幼なじみの子もまだ一緒に行ってるの?」
「ううん。朝早いみたいだし」
ずっと、ユウが一緒に行ってた幼なじみの子と急に中学でバッタリ話をしなくなったみたいで。
皆が、変わって行くんだって思った瞬間だった。
ユウも変わってて。私の部屋で話をしてても「ねぇ、出会い系知ってる?」
「テレクラのサクラをやって金稼いでるんだけどさ。」
「ヤるだけで稼げるとか良いよね」
って、あのユウが言うから怖くなってった。
だんだん知らない世界にユウが堕ちていくって思って。
まだ闇の中にいる私には"この子と居られない"って思っていた。
ある時ユウが。「友達って何?」って聞いてきた。
そのSOSが、その時の私には聞こえなくて。自分で精一杯で。
「わかんない。ただ一緒にいればいいんじゃない」って適当な事を返したんだ……。