とある夢追人の物語
見栄張りと脱走
二年間の中に、一度大きな脱走と見栄張りをして大事件を起こした。


まずは、脱走。


私は、あんな児童会館には行きたくなかった。とにかくお母さんと離れたくなくて。

1人で家にいれる。戸締まりをする。ガスには触らないって約束できるって言ったんだけど、それをどうしても心配する母は児童会館に行けって言った。


いよいよ、自分の中で爆発した。


先生方にそういう扱いされてる事がイジメとか仲間外れとかわからなくて、母に説明もできなかった。

だから、学校が終わって真っ直ぐ児童会館に向かうはずなのに私は家に帰った。


鍵は持っていて、家に入ったら電話が鳴った。


それは児童会館から。


何回もなる電話に私は出てしまった。

(出なきゃいいのにね)


私の出た声ですぐわかったみたい。


「もしもし?今家?心配してるんだよ。とりあえずすぐに来なさい」

なんかあんまり内容は覚えてないけど脅迫されてる感じがした。


嫌だって感情しかなかった。

なにが心配だってね

だけどしつこく電話は鳴る

だから、向かいますって言ってしまった。

「児童会館ってあそこかい?」

その地域には1つしかないからすぐわかる。

児童会館の電話番号を電話帳でしらべて電話してくれた。

今、思えばありえないよね!!
この物騒な世の中にさ。でも、今だから思える本当に優しい人がいるんだなって

私は泣き疲れて寝ていたけど児童会館の先生と母がいつのまにかいて、先生方は頭をさげていた。


そんな事があって一年ちょっとしか児童会館にいかなかった。


勿論、イジメられている理由など知らない。今も知らないと思う。
家をでた途端、涙が出てくる
"行きたくない衝動"で。


大泣きしながら歩いていたら、近所のおばさんが出てきた。

「どうしたの。なにがあったの」

泣きじゃくりながらその見知らぬおばさんに伝える。

「行きたくない。児童会館に来いって先生がね。でも嫌だ」多分そんな事を言った。

おばさんは、家にあげてくれてお菓子とジュースを出してくれた。
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