キミガスキダカラ
私には親がいない。いえ、出てったから。小学1年の時に通帳おいて男と駆け落ち。父は犯罪を犯して刑務所にいる。
今まで自分がつらかったときに親に助けてもらった覚えなし。
親なんて必要ないもん。邪魔だから。
肩がうっすら雪で白くなる頃に駅についた。
そこにタクシーがいたから、手を出して合図をしたら、前に私と同い年くらいの男が乗りやがった。さすがにこれはひどいでしょ。と思ってタクシーの運転手に「私が先なんだけど」と窓越しに言うと、「どこまで行くの?」って男が尋ねてきた。「宮波高校ですけど」「まぢか。俺もなんだけど。一緒に行かない?」軽い男だな。まあいいや。めんどうだからいっしょに乗って行こ。
今まで自分がつらかったときに親に助けてもらった覚えなし。
親なんて必要ないもん。邪魔だから。
肩がうっすら雪で白くなる頃に駅についた。
そこにタクシーがいたから、手を出して合図をしたら、前に私と同い年くらいの男が乗りやがった。さすがにこれはひどいでしょ。と思ってタクシーの運転手に「私が先なんだけど」と窓越しに言うと、「どこまで行くの?」って男が尋ねてきた。「宮波高校ですけど」「まぢか。俺もなんだけど。一緒に行かない?」軽い男だな。まあいいや。めんどうだからいっしょに乗って行こ。