二股?ガール -モテ期到来-
「ひゃっ!?ちょっ、蒼空!!」
そのまま教室を出て行こうとする蒼空の背中をポカポカと叩く。
「お前は黙ってこのまま抱えられてればいんだよ」
「ちょ、下ろしてよ……!」
麗奈ちゃんに助けを求めようとしたらニッコリ笑いながら手を降ってる。
え!麗奈ちゃん!!!
「残念ながら麗奈から許可をもらったから助けはねーよ?」
麗奈ちゃあああん!!!
あなたのせいですか!!
教室にいるみんなはニヤニヤと私たちを見て助けなんか当てにならないし、
「蒼空ーお前、食ったりすんなよ〜」
なんて、意味分からないこと言ってるし。
「するわけねーだろー」
蒼空も笑いながら返事するし、何の話?!
取りあえずどんなに抵抗しても離してくれない。