二股?ガール -モテ期到来-
「相手はあの瀬名琉稀先輩だろ?」
「アイツなんかに兎、取られたくねぇからな。」
さすがっつか、好きなら当然だろ?
そもそもアイツってそんな有名なのか?
「なぁ、アイツってどんなヤツか知ってるか?」
着替え終わり部室を出て光輝と二人で廊下を歩く。
「アイツって…瀬名琉稀先輩?」
「あぁ。」
そいつしかいないだろ。
「あの人の事アイツって……さすが蒼空だな。あの人は、去年のミスコンで一年生で一位取った大物。そんでもって頭脳明晰、運動神経抜群。女子にも男子からにも好かれる弱点のない人だな。」
「…………へぇー。」
「ま、それは蒼空にも当てはまってんな。」
そう言って笑う光輝。
オレもそうなのか?よく分からん。
けどアイツと一緒は気に食わねぇな。
「とりあえずかなりの強敵。明日から一緒に帰んだっけ?兎ちゃんと。」
「アイツに負けねぇよ?オレ。」