二股?ガール -モテ期到来-
赤面状態の私に上から降ってくる笑い声。
でも、今は笑ってて欲しい。
今、私の鼓動は尋常じゃないくらいに加速してる。
ドッキンドッキン鳴ってて、多分静かだと音が聞こえちゃう。
「兎、心臓の鼓動早えな」
「……っ」
関係なく聞こえてた!!!
め、めちゃめちゃ恥ずかしいっ……。
「~っそ、蒼空のバカ!」
恥ずかしくなって自分でもなんでか知らないけど顔を埋めた。
なんで言っちゃうのぉお。
恥ずかしさのピークなう。
恥ずかしすぎて穴に入りたいなう。
自分ホント、バカ。
なんでドキドキしてんの……?
そんな私と裏腹に、至って平気な蒼空。
なんだか、悔しいな。
でも、悔しい以上になんだか悲しい。