secret love -彼氏の秘密-
2
翌朝――
いつもと変わらない朝がやってくる。
変わらない教室に、変わらない友達との会話。
そして、校門の前で待つ、いつもの大貴の姿。
きっと悪い夢を見ていたんだ。
大貴に話たら、きっと「縁起悪い夢見るなよ」って笑うに違いない。
私は、隣を歩く大貴にそっと話かけた。
「昨日ね、私、変な夢を……」
「夢じゃないよ」
大貴の言葉が、私の言葉を一瞬で飲み込んだ。
「昨日、お袋と話しただろ?で、見た筈だ……俺の遺影……」
「……っ!!」
大貴の真剣な瞳に、私は全身の身の毛がよだった。
「……な、何言ってるの?だって、大貴はちゃんと此処にいるよ?」
私は、思わず繋がれた手をキュッと握った。
「……話さなくちゃいけない日が、遂にきたんだな」
大貴は、伏し目がちにそう呟くと、ゆっくりと口を開いた。