secret love -彼氏の秘密-
*゚.・。
門の前で手を振り、いつものように、私が家に入るのを見届ける大貴。
ドアを閉めて、彼が歩き出すのを確認すると、 そっと大貴の後をつけて行く。
彼氏を尾行するなんて、本当に最低な彼女だ。
大貴が知ったら、きっと私の事を嫌いになるかもしれない。
湧いてくる感情は、けして良いものではなかった。
けれど、それでも彼を疑うこんな気持ちのままで、いつまでもいたくなかった。
――暫くして、大貴はある一軒家に姿を消した。
確かに、表札は大貴の名字。
此処で間違いないようだ。
私は、緊張してバクバク鳴る心臓を抑えながら、そっとインターホンを指で押した。