大人の事情
私はカウンセリング室へと向かった。


〔ドン〕


急いでいたせいで生徒とぶつかってしまった


「あ、ごめんね」


「いや…」


チラッと見るとよくカウンセリングにくる生徒


時田悠斗(ときた ゆうと)だった。


「悠斗くん」


「なんだ和か」


悠斗は私を和と呼ぶ


「もう、あくまでも私は先生なんだからね!!」

「へへっ、わりぃ」


と言いながら悠斗はニカッと笑った


「わりぃ、じゃないの!…あ、」


私は廊下に落ちていたものに目を見張った


「ん?」


悠斗も同じところを見る

そこには…


「あ、やべっ!」


「ちょっと!!それ悠斗くんの?」


悠斗それをすばやく拾ってポケットにしまった


それ、とはコンドームだ。


「あはは…」


「あははじゃない!!学校になんてもの持ってくるの!!」


「わりぃわりぃ、マジでごめんって!」


悠斗は顔の前で手を合わせて首をすくめた



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