君がかけた虹
放課後デート
私はチャイムと同時に外にでた。
それくらいしなきゃ野球部を見る所なくなっちゃうもん。
私はグラウンドに向かって走っていた。
「鈴花ちゃんっ♪」
突然後ろから声がしたからちょっとつまずきそうになる。
「紳くん!」
振り返ると野球部の紳くんが立っていた。
「何そんなに急いでんの〜?」
紳くんは背が高くてかっこよくて‥‥ちょっとチャラい。
けど、実は努力家で野球一筋なんだよねっ
「野球部見に行くんだ!早く行かなきゃ良い場所取られちゃうもん」
紳くんがフッと笑う。
「かわいいのな、鈴花ちゃんは」
―――大人っぽくなる紳くん。
「冗談やめてよ〜(汗)」
「冗談じゃないよ?」
紳くんはさっきよりも低めの声でつぶやいた。
「‥‥えっ?―――」