ルビゴンの河の先
「えっ、頭上げてくださいよ!そんなしてもらう必要ないですから」
私はそう言って思わず竹中さんの方に手をかけた。
しかし次の瞬間、その手は空しくはねられる。
………わかっては、いたけど。
いや、これでいいんだ。
「よろしくお願いしますね。竹中さん」
私は笑顔を向けた。
精一杯の強がりを込めて。
………さーて、そうと決まれば買い物に行かなくちゃ。その前にお風呂に入れた方がいいのかな?
全く表情の読めない竹中さんを後目に、私は今日の予定を考え出すのだった。