ルビゴンの河の先
リビングにやってきた竹中さんは、テーブルに置かれているおにぎりを見て目を見開いた。
「お前はどこかの豪族の姫なのか?」
「え、え!?一般庶民ですよ!」
話を聞くと、戦国時代に白米は高級品らしく武家であっても滅多に食べないのだとか。
しげしげとおにぎりを見つめると、竹中さんは観念したように溜息をこぼした。
「…疑いようもなく、ここは未来なのだな」
「だからそう言ってるじゃないですか!」
私がそう茶化したように言うと竹中さんはフッと笑う。
その表情がまた美人すぎて心臓が反応したのは仕方ないこと、のはず。