ルビゴンの河の先
そこで私はふとあることに気づいた。
「…竹中半兵衛、っと」
昼休み中なら誰に咎められることなくネットを使える我が社の緩さに感謝しつつ、私はその名前を検索エンジンの入力欄に打ち込む。
ほんの好奇心だった。
「―――病死」
最初に飛び込んできたのは彼の死因。
“病をおして彼の主君・豊臣秀吉のため最期まで戦場に立ち、志半ばで倒れる”
その部分だけ目を通したところで午後の始業チャイムが鳴ったので私はウインドウを閉じた。