ルビゴンの河の先
2. 邂逅
―――泣いて。
泣いて、泣いて目覚める朝なんてもう私はほしくなかったんだ。
「―――ッ…!」
あまりに苦しくて目が覚めた土曜の朝。
会社は休みだっていうのに、こんな朝早くに目覚めてしまって一体どうすればいいのやら。
カーテンの隙間から覗く朝日を呪いながら時計を見ると、朝の7時を過ぎたばかりだった。
「…頭痛っ!」
こうなると二度寝もできそうにない。
私は布団を蹴飛ばすように起きあがり、キッチンに向かった。